- FOCAL STELLIAの音質が知りたい
- FOCAL STELLIAを実際に使った人の感想が知りたい
- FOCAL UTOPIAとの違い・音質差が知りたい
音質・満足度:
無数にある「ヘッドホン沼」から脱出したようた( @yo_ta2202)です。
世の中には無数のヘッドホンが存在しますが、正直「激的な音質変化を感じられるヘッドホン」は少ないですよね。
今回紹介するFOCAL STELLIAは、密閉型ヘッドホンの常識を打ち破りました。(*音楽環境を整えるのは必須です)
FOCAL STELLIAで得られること
- スピーカーサウンド
- 外でも圧倒的なサウンドを楽しめる
- ほかの密閉型ヘッドホンを買わなくなる
FOCAL STELLIAを3年以上使いったので徹底レビューしていきます。
- スピーカーに近いサウンドを実現
- リケーブしなくても良い音
- 洗練されたデザイン
- スピーカーサウンドを外に持ち出せる
- ヘッドホン沼から卒業できる
- 外使いは場所を選ぶ
- 「本来の音」を鳴らすのが難しい
- 他のヘッドホンがこもって聴こえる
筆者が視聴している音楽環境は以下のとおりです。
- Woo Audio / WA22
- Wyred 4 Sound / DAC-2V2SE
- Wyred 4 Sound / Ms Music Server
トータル100万円以上の組み合わせになり、FOCAL STELLIAを完全に鳴らし切るために構築しました。
FOCAL STELLIA(ステリア)の概要
「FOCAL STELLIA」は、FOCAL最上位機種「UTOPIAヘッドホン」と同じベリリウム振動板を搭載した密閉型ヘッドホンです。
- 製品名 /STELLIA(ステリア)
- 重量 (本体) / 435g
- 感度 / 106db SPL / 1mW@1kHz
- 周波数特性 / 5Hz~40kHz
- インピーダンス / 35Ω
- ドライバーユニット / 40mm”M字型”ピュアベリリウム・ドーム
販売店によって価格は変動しますが、約30万円ほどする高額帯ヘッドホン。
正直、ヘッドホンにここまで払って良いものなのか躊躇うレベルの価格ですよね。が、僕は「投資して正解だった」と今も揺らぎません。
FOCAL STELLIAこれまでのヘッドホンになかった斬新なデザインです。
かなり個性的なので、人によっては気になる方もいるかもしれません。
実機を手に取ってみると、思いのほか奇抜ではないです!
全体的にとても落ち着いた暖色(モカ / コニャック)で、職人が一つ一つ丁寧に作り上げたような質感。
洗練されたデザインには、圧倒的な風格すら感じられます。
FOCAL STELLIAとUTOPIA・RADIANCE・CLEAR MG・CELESTEEのスペック比較
FOCAL STELLIAと同社ヘッドホンとの比較は下記をご覧ください。
製品名 | STELLIA | UTOPIA SG | RADIANCE | CLEAR MG | CELESTEE |
---|---|---|---|---|---|
オススメ度 | |||||
形式 | 密閉型 | 開放型 | 密閉型 | 開放型 | 密閉型 |
ドライブユニット | 40mm‘M’字型ピュアベリリウム・ドーム | 40mm‘M’字型ピュアベリリウム・ドーム | 40mm‘M’字型アルミニウム/マグネシウムドーム | 40mm’M’字型マグネシウム・ドーム | 40mm‘M’字型アルミニウム/マグネシウムドーム |
質量(本体のみ) | 435g | 490g | 435g | 450g | 430g |
アンプの必要性 | 必用 | 必ず必用 | 不要 | 不要 | 不要 |
年式 | 2019 | 2022 | 2020 | 2021 | 2021 |
価格 | 294,030円 | 660,000円 | 165,000円 | 170,500円 | 110,000円 |
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本機の音質は、密閉型ヘッドホンでありながら「UTOPIA」に肉薄するほど。さすがにUTOPIAほどの広い音場ではありませんが、それでも密閉型とは思えない独特の開放感を持ち合わせています。
パワフルな低音域と、口元が近い生々しいヴォーカル域はFOCAL STELLIAが随一。
密閉型という色を存分にいかしたリッチなサウンドです。
アンプと組み合わせることで価格以上の音を目指せます!
もちろん、下位モデルもかなりの実力者。なかでもCELESTEEは10万円以内(フジヤエービック)で購入できるコスパの良いモデルです。
音質重視の方であれば、STELLIAを選んで間違いありません。
FOCAL STELLIAのレビュー
FOCAL STELLIAの特徴を紹介します。
特徴
1つずつ見ていきましょう。
“ピュアベリリウム”振動板を搭載
本機、最大の特徴です。
中心部に「Beryllium」の刻印が見て取れます。
上位モデル「UTOPIA」と同じピュアベリリウム振動板が搭載されました。
ほかのFOCAL製ヘッドホンは、マグネシウムとアルミニウムの合金が使われています。
振動板の違いは出てくるサウンドに直結しており、ベリリウム振動板を搭載したSTELLIAのほうが音像がくっきり明確。
STELLIAの音質はリアリティがあり、深みのある「低音域」が魅力です!
良質な純正ケーブル
本機のもう一つの特徴は、リケーブルをしなくても十分なポテンシャルを発揮できることです。
本体との統一感もありますし、むしろ下手にリケーブルしないほうがいいかもしれません。
リケーブルについては「FOCAL STELLIAにおすすめリケーブル3選【純正ケーブル使いこなそう】」で解説していますのであわせてご覧ください。
掛け心地の良いイヤーパッド
実機を装着した率直な感想は、とにかく心地がいい点です。
イヤーパッドはUTOPIAをも凌駕した、なんとも掛け心地の良いフィット感。
耳周りに吸着し、遮音性も申し分ないです。
無音の状態で装着すると、まるで水中にいるような感覚なんです!
遮音性が高いため低音域はパワフルかつ、ズンと深く響きます。
秀逸なヘッドバンド
ヘッドバンドの側圧は気持ち強め。
とはいえ、強すぎることはなく絶妙な装着感なんですよね。僕の所感だと、1時間くらい聴いても疲れませんでした。
絶妙なホールドと安定感のある掛け心地です。
密閉型らしからぬ開放的サウンド
本機は密閉型ですが、実際に出てくる音は開放型に近いサウンドです。
ポイントは、ハウジングの「FOCALロゴ」にあると考えます。よく見るとメッシュ状になっていますよね。
この部分が「開放的な響き」を実現しています。
メッシュ部分を手で塞いでみると、音がこもって聴こえる印象を受けました。
ポータブルにてスピーカーサウンドを持ち出せる
本機は[35Ω・106dB/mW]と音量が取りやすいため、ポータブル用途としてそのまま外に持ち出せます。
密閉型ヘッドホンでスピーカー的な音質を体験するなら、まちがいなくFOCAL STELLIA一択です。
FOCAL STELLIAを実際につかった感想
結論からいうとFOCAL STELLIAは、最強の密閉型ヘッドホンです。
鳴らしたときの音質は、ほかの密閉型ヘッドホンと比較してもレベルが違います。
すぐ気づくくらい「明確な差」があるんです!
筆者も以前までは「ヘッドホンを換えてもそんな劇的な音質の差はない」と思っていました。
が、FOCAL STELLIAを聴いたあとだと
他の密閉型ヘッドホンがこもって聴こえる……。
圧倒的な音質を密閉型ヘッドホンで体感したい方は、FOCAL STELLIAを選んで損はありません。
FOCAL STELLIAを使う上で注意するべき3つのこと【デメリットも解説】
冒頭から絶賛しまくりましたが、デメリットもあります。
FOCAL STELLIAを100%楽しむ上で注意すべき3つをご紹介します。
1つずつ詳しく見ていきましょう。
ほかの密閉型より音漏れが気になる
ほかの密閉型ヘッドホンより「若干音漏れがあるかな……」と感じました。なので周りに人がいる場合は、音量の上げすぎには注意しましょう。
開放的な音質を得るため、ハウジング中心部分がメッシュ加工になっています。そこからわずかに音が漏れています。
とはいえ、音量を上げすぎなければ問題ありません。
イヤーパッドはこまめな「手入れ」が必用
掛け心地の良いレザー製のイヤーパッドは、耳周りへの密着度が高いです。
使い終わったあとは乾いた柔らかいクロスで軽く拭きあげましょう。
拭かずにそのまま放置していると、イヤーパッドに皮脂の白い付着物が浮きでてきます。
劣化につながるので、長く使う意味でも手入れは欠かせません。
鳴らす「音楽環境」にこだわる
本機は、スペック的にも音量が取りやすいヘッドホンです。
SONYウォークマン「ZX-2」直刺しでは、音量60~80%で良好なボリュームが得られます。
ですが、なるべくヘッドホンアンプを使うことをおすすめします。ポタアンだけでも加えてみましょう。
音楽環境にこだわることで、ドライブ力が上がります。ポタアン直挿しとは、音の厚み・パワフルさがちがいます。
FOCAL STELLIAに関するよくある疑問
- STELLIAを中古で購入する際の注意点はありますか?
-
中古で購入する際は、必ず動作確認をしましょう。
とくに、専門店以外(フリマアプリなど)で購入するときは、音が正常にでるか出品者に質問することをおすすめします。稀に、ドライブユニットが壊れていることがあるからです。
- STELLIAにおすすめのリケーブルはありますか?
-
STELLIAにおすすめのリケーブルは純銀線+金メッキ銀線です。
選ぶポイントは、なるべくコア数の多いものを選びましょう。STELLIAは、リケーブルの「色」を繊細に描き出します。
- STELLIAにヘッドホンアンプは使うべきですか?
-
STELLIA本来のサウンドを鳴らすためにもヘッドホンアンプを使いましょう。おすすめはWOO AUDIO WA8です。
DAP直挿しでも問題なく鳴りますが、音のパワフルさや各帯域の伸び感がまるで変わります。
- FOCAL STELLIAの音の傾向を教えてください
-
密閉型なのに開放型に近い独特のサウンド傾向です。(※詳しくはこちら)
遮音性が高く、STELLIAから流れる女性ヴォーカルは思わずうっとりしてしまうほど。所感では、上位機種「UTOPIA」より上です。
- STELLIAを購入する店舗はどこがおすすめですか?
-
STELLIAを新品で購入するなら「e☆イヤホン 」をおすすめします。
FOCAL STELLIAはこんな人におすすめ
FOCAL STELLIAは「密閉型ヘッドホンでも音の見通しがよく、スピーカーの音を求めている方」におすすめです。
高解像度かつきめこまやかな高音域、口もとが近くツヤのある中音域、ズンッと深みのある低音域。
FOCAL STELLIA本来の音を鳴らし切れば、もはや密閉型ヘッドホンの領域ではありません。
個性的なデザインは好みが別れる点と、価格がネックポイントとなりますが、その場合は10万円以内で落ち着いたデザインのCELESTEEもおすすめです。
FOCAL STELLIAを徹底レビュー【脱・ヘッドホン沼】まとめ
今回は「Focal Stelliaを徹底レビュー【脱・ヘッドホン沼】」について書きました。
特徴
2022年現在においても本機は、密閉型ヘッドホンの頂点に君臨しています。
室内外を問わず、“最高のサウンド”を楽しみたい方はFOCAL STELLIAを選びましょう。
新品の入手は困難となりましたが、フジヤエービックであれば取り寄せ可能です。生産終了になる前に、気になる方は検討してみてくださいね。
- スピーカーに近いサウンドを実現
- リケーブしなくても良い音
- 洗練されたデザイン
- スピーカーサウンドを外に持ち出せる
- ヘッドホン沼から卒業できる
- 外使いは場所を選ぶ
- 「本来の音」を鳴らすのが難しい
- 他のヘッドホンがこもって聴こえる
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