「真空管アンプの導入を考えているけどデメリットが知りたい……!」
真空管アンプはマニア心をくすぐる魅惑のアンプです。真空管アンプの導入を考えている方も多いと思います。
心ときめく一方、真空管アンプには思わぬ落とし穴があり、使い方を間違えると壊してしまうリスクがあります。
記事前半では「真空管アンプのデメリット」を、記事後半では「真空管アンプのメリット」を紹介します!
この記事を書いている僕は真空管アンプの使用歴が5年以上。真空管の総保有数が100本ほど。
現在はWOO AUDIO「WA22」「WA8」という100%真空管サウンドを楽しめるアンプを使い、楽しんでいます。
真空管アンプのデメリット3選【実体験をもとに解説】
真空管アンプのデメリットは下記をご覧ください。
1つずつ深堀りしていきましょう。
ハイブリッド真空管アンプを選びがち
一口に真空管アンプと言っても実は2種類あります。
- ハイブリッド真空管アンプ➜トランジスタなどの半導体を使っている
- 純粋な真空管アンプ➜半導体を使わず、すべてを真空管で増幅している
上記のとおりです。ハイブリッドアンプを選んでしまうと、真空管の音が聴けていない可能性があります。
特にポタアンの真空管アンプを使用している方は、注意しましょう。
異常のある真空管を使うと壊れる危険性がある
真空管の選定は、測定された球を使う必要があります。理由は下記をご覧ください。
- 管内部でショートしている可能性がある
- 管内ショートでアンプを壊すリスクがある
- 経年劣化でヒーター断線している
ビンテージ真空管を入手しても、迂闊に使うのは注意してください!
真空管を購入する際は、必ず測定された球を選びましょう。
ペアの選別がそもそも難しい
うまく真空管が揃い異常がなかったとしても、特性が揃っていないと“良い音”で楽しむことができません。
マッチドペアという言葉のとおり、左右chの特性が近い真空管ほどバランス良く音楽を鳴らすことができます。
ビンテージ真空管はとくに選別が難しいので、デメリットと言えます。
真空管アンプを使うメリット5選
真空管アンプは悪いことばかりではありません。それ以上にメリットづくしです。
真空管アンプの最大の魅力は、真空管最盛期につくられた「ビンテージ真空管」に交換できること。
ビンテージ真空管と交換することで、真空管アンプ唯一無二のサウンドを楽しめます。
真空管特有のサウンドが楽しめる
現在の半導体アンプには鳴らせない「真空管特有のサウンド」が楽しめます。
真空管と言えば、”温かい音”のイメージが強いかもしれません。しかし、本来の真空管アンプの音は解像度がとても高く、透明感にあふれています。
ヴォーカルは艶を帯び、色気が伴います。
ハイブリッド型の真空管アンプとは比較になりません。
ヴィンテージ真空管に交換する楽しみがある
個性豊かなパッケージや、真空管そのものを集める楽しみは半導体アンプでは味わえません。
ビンテージ真空管の音質は、年式・国・メーカーで微妙に違います。
ある意味「沼」ですが、いろんなメーカーの真空管を楽しみたくなります。
二次的歪みが倍音となる
ちょっとマニアックな話ですが、真空管には「歪み」というもがあります。
真空管は歪があるため、半導体と比較して不利と思われがち。
とはいえ、歪ばかりに注目すると、味のない音になります。
真空管は二次的歪みといわれるものが「倍音」となり、聴き心地のいい美音系のサウンドになることも。
数値や理論だけでは語れないのが真空管の魅力だと感じます!
ヘッドホンを強力にドライブできる
繰り返しにはなりますが、一般的に真空管アンプは「温かい音」と言われています。
“純粋な”真空管アンプの音はむしろその逆をいきます。
繋いだヘッドホンを強力にフルドライブさせ、本来のパフォーマンスへ導くのが特徴です。
真空管を見て楽しめる
真空管は見て楽しむことができます。
なんといっても、真空管の淡いヒーターの灯りがとても美しい。
なにも考えず、眺めるだけで癒されます。(音が良ければさらに最高!)
古い真空管を「現代」で使えのは”ロマン”ですよね。「風情」すら感じることができるのは、真空管アンプだけだと思います。
まとめ:真空管アンプはメリットが多い
真空管アンプは、手間や知識が必要となります。ですが、その「手間」や「知識」には、デジタルでは味わえないレコードのような“アナログならではの楽しみ”があります。
手間暇を掛けてこそ、音として答えてくれます。
真空管アンプの機種にもよりますが、半導体にたよらない「真空管稼働率100%」のアンプは、至高のサウンドといっても過言ではありません。
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