一点の曇りもない、研ぎ澄まされた純度の高い音色。
音数が多く、一音がエッジを立てながら分離する。
そんなサウンドを実現するのが「STAX SR-X9000
」です。

本記事では
STAX社の
- ドライバーユニット
- SRM-T8000
- 静電型ヘッドホン
- SR-X9000
を組み合わせて紹介します。


音の感想から見たい方は「実機を聴いてみた感想⇩」からご覧ください。

- 極上の装着感
- 超高解像度/音の純度◎
- 歪のない精細サウンド
- 機材相性を細部まで奏でる
- 女性ヴォーカルや管弦楽と相性抜群
- 専用アンプが必要
- 聴き疲れしやすい
- システム全体で高額になる
STAX SR-X9000をレビュー!SRM-T8000に繋いで聴いてみた感想(メリット)

STAX SR-X9000
とSRM-T8000を実際に聴いてみると
一点の曇りもない、研ぎ澄まされた純度の高い音色です。
STAX SR-X9000の音質傾向
-
- 低域の量感
- 4
-
- 中域の厚み
- 4
-
- 高域の伸び
- 5
-
- 音場の広さ
- 5
-
- 定位の精度
- 5
実際に使ってみて感じたメリットや印象的だった部分を、5つの観点から紹介します。
極上の装着感
STAX SR-X9000
の装着感は極上です。

本機は、肌に触れる部分に本革羊皮のイヤーパッドを採用。
- 耳まわりの密着感がナチュラル
- パッドの押しつけ感がない
とても柔らかく耳への負担がありません。



また、ヘッドパッドの高さは8段階クリック機構で調整できます。

本体の実測重量は440g。

装着バランスが良く、見た目ほど重さが気にならないです。
超高解像度/音の純度◎
SR-X9000
最大の良さは、音の純度がとても高い。
この一言につきます。

STAXによると、SR-X9000は
- 第三世代固定電極 MLER-3を採用
- 音の抜けをより自然にし、共振を抑えてクリアな再生に貢献
- 空気抵抗や反射の低減
- 高い音の透過性を確保
- 電極自身の不要振動を低減
- 音の濁りを抑え、見通しの良い音に繋がる
- 極薄スーパーエンプラ素材の振動膜を採用
- 優れた過渡特性を実現し、低域から高域まで音の追従性を向上
とされています。
MLER-3の採用により
- 音の透過性を高める金属メッシュ電極の利点を活かし
- 不要な振動を抑える高い剛性
も両立しています。
音の一つひとつが澄んでいて、細かな音まで埋もれず、見通し良く聴こえます。

情報量は非常に多いのに、音のごちゃつき感が出にくい。
細部まで緻密に描きながらも、高域はやや鋭く伸び切る。
そんなサウンドです。
SRM-T8000も
- 真空管/半導体ハイブリッド構成
- カップリングコンデンサーレス
- 大型トロイダルトランス
- 非磁性アルミ筐体
- ノイズを極力抑える設計
が徹底されています。

SR-X9000
の高い純度が、より素直に前へ出てきます。
歪のない精細サウンド
SR-X9000
は、歪感の少なさがとても印象的。

細部まで見通し良く奏で出し
音のエッジを明瞭に整えながら、微細な音までしっかり描き分けてくれます。
そのうえで
SRM-T8000
- 高調波歪率0.01%以下/1kHz
- 最大出力電圧470V r.m.s./1kHz
のドライバー・ユニットで、本機をしっかり駆動するスペックを備えています。
解像度の高さと、歪のない美しさ。
この2つを両立しやすいのが、SR-X9000の強みです。
機材相性を細部まで奏でる
SR-X9000
は、機材の相性を奏で出します。
- ドライバーユニット
- DAC
- 電源
とくに、ドライバーユニットやDACのドライブ力が要となり
- ヴォーカルが遠い
- 高音の透過性が霞む
- 空間は広いが音圧が足りない
などの影響が鮮明です。

SR-X9000は、環境が整うほど伸びます。
じっくり時間をかけて環境を詰める楽しみを味わえますよ。
女性ヴォーカルや管弦楽と相性抜群
- 女性ヴォーカル
- 管弦楽
と相性抜群です。

独自設計から見ても、微細な響きや余韻表現に強い特性が読み取れます。
- 女性ヴォーカルの響き
- 弦の艶
- 金管の伸び
をじっくり味わいたい方と相性が良いですよ。
オトノキワミ細かいですが、トライアングルの響きは随一です。笑
また、SRM-T8000は
- 高解像度
- 空間描写
に優れたサウンド。
音楽がしなやかに生き生きと際立つ点が特徴です。
STAX SR-X9000のデメリット

STAX SR-X9000
のデメリットは以下のとおりです。
専用アンプが必要
SR-X9000
は、専用ドライバーユニット(アンプ)が必要です。

本機はPROバイアス DC580Vで動作する静電型。
一般的なヘッドホンアンプやポータブル機では使えません。
オトノキワミここが静電型ならではのハードルです……。
無らし切るためにもSTAX SRM700Sではなく、SRM-T8000が必要です。
聴き疲れしやすい

SR-X9000
は
- 音の純度
- 透過性の良さ
に優れた一方で、
- 高域の鋭さ
- 情報量の多さ
から、やや聴き疲れしやすいと感じることもあります。
なので
- やわらかい音色
- 穏やかな高域
- ゆったり聴けるサウンド
このあたりを最優先する方は、別のヘッドホンのほうが満足できるかもしれません。

システム全体で高額になる
ここは、SR-X9000
の大きなデメリットです。
- SR-X9000
- ¥693,000(税込)
- SRM-T8000
- ¥660,000(税込)
これだけでも、ヘッドホンとドライバーだけでかなりの金額になります。

さらに
- DAC
- 電源
- 接続ケーブル
など、無らし切るために上記もこだわりたいところ。
オトノキワミ当店の場合、70万円相当のDACで真価を発揮ました。
トータルコストが掛るヘッドホンセットと言えます。
STAX SR-X9000の概要
STAX SR-X9000
は、STAXの技術を結集したフラグシップ静電型イヤースピーカーです。
| 製品名 | STAX SR-X9000 |
|---|---|
| ドライバー | 静電型 |
| 感度 | 100dB / 100Vr.m.s.入力 / 1kHz |
| インピーダンス | 145kΩ (10kHz / 2.5m付属ケーブル含む) |
| ケーブル端子 | STAX専用5ピン |
| 質量 | 432g(本体のみ) |
| メリット | 極上の装着感 超高解像度/音の純度◎ 歪のない精細サウンド 機材相性を細部まで奏でる 女性ヴォーカルや管弦楽と相性抜群 |
| デメリット | 専用アンプが必須 システム全体で高額になる →DACから段階的に揃えるのが効果的 |
| おすすめ度 | |
| 視聴してみる | レンタルはこちら |
MLER-3固定電極や、極薄のスーパーエンプラフィルムによる振動板を採用し
- 音の透明感
- 音の瞬発性
- 空間の広がり
そのすべてで、静電型ならではの純度の高い音響体験を奏でます。
SR-X9000の付属品
SR-X9000
の付属品を紹介します。


SR-X9000には以下の付属品があります。
- 桐製収納ケース
- 平行6芯・幅広低容量ケーブル 1.5m
- 平行6芯・幅広低容量ケーブル 2.5m
- SR-X9000本体
- 取扱説明書/保証書





「SR-009S」より20%大型化されたダイヤフラム。

不要な共振を排除するアルミ削り出し筐体。
安定感と耐久性の高い、アジャストクリック付き・ステンレス製アークASSY。



不要な反射音の影響を抑えるチルト・ガードメッシュ構造も採用。

ケーブルの胴体は、6N(99.9999%)OFC +銀メッキ軟銅線。
- 中心線
- 低域再生に優れた6N OFC高純度軟銅線
- 外周
- 高域特性に優れた銀メッキ軟銅線
を配置したハイブリッド構造を採用。
- 幅広6芯平行
- 低容量ケーブル
により、SR-X9000の高い見通しと超解像度を奏でる仕様です。



オトノキワミしかも、2.5m/1.5mの2本が付属し、リケーブルにも対応しています。
SRM-T8000の付属品

SRM-T8000の付属品を紹介します。
- SRM-T8000本体
- 取扱説明書
- 電源コード
- RCAケーブル




RCAケーブルが最初から付くので、RCA接続であれば導入直後でも動かしやすい構成。

XLR接続を使う場合は別途ケーブルが必要です。

LINE3へ接続する場合はXLRケーブルを用意するよう記載されています。
STAX SR-X9000を鳴らし切るコツは?

STAX SR-X9000
を無らし切るコツは以下のとおりです。
SRM-T8000に繋ぐ
まず大前提として、SR-X9000
は専用ドライバーが必要です。

そのうえで、協力にドライブすなら「SRM-T8000」一択。
SRM-T8000は
- 初段
- E88CC/6DJ8双三極管
- 出力段
- 大電流エミッターフォロワーAクラス半導体出力段
を採用したハイブリッド構成で、STAXのフラグシップ・ドライバー・ユニットです。
ノイズ対策もかなり手厚いです。
- 真空管の独立基板化
- 防振ダンパー
- シールドカバー
- 大型トロイダルトランス
- 非磁性アルミ筐体
- 高グリップ大型アルミインシュレーター
このあたりを見るだけでも、SR-X9000を無らし切ることを前提で作られていることがわかります。
DACに拘る
SR-X9000
は、DACの違いが音に表れやすいモデルです。
できることならDACは妥協したくありません。
- 鮮度の高い情報量
- ピラミッド型のパワフル感
このあたりが、DAC次第で大きく変わってくるからです。
当店では、Wyred 4 Sound「DAC-2v2SE」を採用。
- 構成
- パーツ選定
にまでこだわりが感じられるモデルです。


オトノキワミ本機最大の特徴は、I²S(IIS)接続ができること。
信号純度やノイズ耐性に優れた伝送が期待でき、よりクリアなサウンドを楽しみやすくなります。
アイソレーション電源に繋ぐ
SRM-T8000は低ノイズ性を強く打ち出しており、
- 真空管周辺のノイズ対策
- 大型トロイダルトランス
- 非磁性アルミ筐体
など、外来ノイズの影響を抑える思想がかなり徹底されています。
なので、電源周りの見直しは有効です。
電源周りを見直すことで
- 静粛性
- 見通しの良さ
をさらに引き出しやすくなる可能性があります
当店では、CES AT-2000を採用しています。
STAX SR-X9000はどんな人におすすめ?

STAX SR-X9000
がおすすめな人の特徴は以下のとおりです。
純度の高い音を楽しみたい
濁りの少ない、見通しの良い音が好き。
そんな方に「SR-X9000
」は向いています。

- 固定電極MLER-3
- 高い音の透過性
- 極薄のスーパーエンプラフィルム振動板
- 優れた過渡特性と高い追従性
加えて、
- アルミ削り出し筐体
- 不要な共振を排除する
- チルト・ガードメッシュ構造
- 不要な反射音の影響を抑える
も採用されています。
ただ高解像度なだけではありません。
- 音の抜け
- 追従性
- 透過性
- 空間の広がり
そのすべてを、高いレベルで味わえるのがSR-X9000です。
音色の表情を楽しみたい
SR-X9000
は
- 超解像度
- 諧調表現
- 音楽描写
の違いも奏で出します。

SRM-T8000も音楽がしなやかに生き生きと際立ち、空間描写に優れた音質です。
- 女性ヴォーカル
- 弦
- 管楽器
- ピアノ
“音色の表情”を大切にしたい方におすすめです。
類稀な空間表現を楽しみたい
SR-X9000
は、広大に広がる音像描写が得意です。
- 後方解放型エンクロージャー
- 筐体設計
- チルト・ガードメッシュ構造
など、空間表現に効く要素がしっかり盛り込まれています。
- 余韻
- 奥行き
- 音場の抜け
このあたりを重視する方なら、SR-X9000の価値を実感しやすいはずです。
STAX SR-X9000レビューまとめ

STAX SR-X9000
は、万人におすすめできるヘッドホンではありません。
ですが、環境がハマったときの良さは別格です。
SRM-T8000と組み合わせることで、真価を引き出しやすくなります。
- 純度の高い音
- 音色の表情
- 類稀な空間表現
この3つに惹かれるなら、STAX SR-X9000
を心からおすすめします。


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