「極限まで浄化されたクリアサウンド」
トゥルーダイヤモンド振動板を搭載した本機は、もはやイヤホンの領域を超えたといっても過言ではありません。
finalの最新フラグシップ有線イヤホン「A10000
」です。

オトノキワミ今回は世界300本限定のコレクターズエディションを紹介します。
実際にA10000
を購入し、数日間じっくり聴き込んだうえでの実機レビューをお届けします。
結論から言うと、その粋なサウンドに「finalさん、惚れ直しました」が正直な感想です。笑

- 装着時の圧迫感がない
- 誇張のない無色透明サウンド
- 極上の低音描写力
- 線径が太く情報量◎
- 修理しやすい構造で長期的に安心
- とにかく高い
- やや鳴らしにくい
- 低音の量感重視の人には向かない
災害の影響での生産が遅れています。
また、いつ生産終了になるかわからないので、気になる方は予約をおすすめします。
e☆イヤホンなら、39800ポイント(1pt = 1円で使える)を獲得できてお得です。

final A10000をYouTubeで紹介
final A10000
は、「A8000の進化系」ではあるものの、方向性としてはむしろ別物に近い完成度を誇るモデルです。
final独自開発のトゥルーダイヤモンド振動板を搭載し、徹底的に歪みを排除した超高解像サウンドを追求。

- 内部構造
- 素材
- 製造工程
に至るまでゼロから見直されたことにより、音質の次元が一段階引き上げられています。
ステンレス削り出し筐体には「コート・ド・ジュネーブ」という加工が施されています。

ボコボコしておらず、表面はツルンとしており、筐体自体が皮脂が付きづらい仕様です。

まずは付属品を以下から紹介します。
A10000の付属品
開封してまず驚いたのは、全世界300台限定のCollector’s Edition専用パッケージの豪華さです。
届いたときには「ヘッドホン?」と思うくらい大きな箱でした。


桐箱に収められているのは
- 座布団
- イヤホンケース
- A10000本体
- 説明書
- 錫(すず)がみプレート
- ツール類
- <TYPE E>交換用イヤーピース
- <FUSION-G>交換用イヤーピース








専用座布団と錫(すず)がみシートは、イヤホンを飾るディスプレイとしても利用可能。

オトノキワミもはや工芸品……!
さらに錫(すず)がみシートには2種類あるそうです。
私が入手した柄は以下ですが、ほかの柄をお持ちの方はぜひコメントください!

イヤーピースは、遮音性と装着感の異なる2種類「FUSION-G」「TYPE E」が同梱。
それぞれSS~LLの5サイズ展開。



全体的に所有欲を大きく満たしてくれる内容でした。
A8000との比較

「A8000と何が違うのか?」
というのは、気になるポイントですよね。
まず音質ですが、A8000はベリリウム振動板による明瞭でインパクトのある音が特徴でした。
一方A10000は、それに比べると明らかに無色透明。
オトノキワミトゥルーダイヤモンド振動板の威力は想像以上でした。
“音の色付け”を極限まで排除したナチュラルな再現力が魅力です。
音速や硬度優れ、ベリリウムとダイヤモンドを比較すると…
後述しますが、装着感もA10000の方が一段階上。
筐体サイズがコンパクトになり、耳への圧迫感が少なくなっています。
ケーブル、イヤーピース込みで両機を比較してみました。


約20gの差がありますが、A10000は装着感が向上しているためそこまで気になりません。
また、A8000に比べて音場の立体感、分離感が圧倒的に高く、特に中高域のギラつきが抑えられて自然です。
- 高音の伸び
- 空間表現力
- 音の重なり合い
な反応など、すべてが「より静かで上質な表現」に向いています。

final A10000をレビュー!実機を聴いてみた感想(メリット)

A10000
を実際に長時間試聴してみると、とにかく繊細。
音楽との距離が一気に縮まるような感覚を覚えます。
実際に使ってみて感じたメリットや印象的だった部分を、5つの観点から紹介します。
装着時の圧迫感がない
まず感動したのは、装着時の快適さです。
A10000
は耳の形状を考慮し、接触面積を最小限に抑えるデザインを採用。
耳の内側に「押し込むような圧力」がなく、自然にスッと収まります。

筐体もA8000に比べて小型化されており、長時間の装着でも痛みや疲れを感じません。
耳に当たる部分が点で支えられる構造なので、圧迫感のない自然なフィット感が得られます。
誇張のない無色透明サウンド
A10000
は、音に一切の誇張がない「無色透明感サウンド」です。
高精細かつ、上下左右360度すべてが透き通った世界。
極限まで浄化されたサウンドと言えるでしょう。
特に印象的だったのは、ピアノと弦の掛け合い。
音が空間の中でフワッと浮かび上がり、旋律の層が立体的に描かれます。
ガット・ギターの弦を指で弾いた瞬間の「ドゥンッ」という質感や、ドラムのドドドンという連打の厚みまで、目の前に“音の像”が見えるようなリアリティ。
オトノキワミ音が良いとか悪いとかどうでも良くなるレベルで、ただ音楽に惹き込まれました。
極上の低音描写力
A10000の低音は、A8000のように派手に鳴らすタイプではありません。
それでも聴いていると、
- 質感
- 質量
- 深さ
がイヤホンとは思えないくらいリアルに程よく感じられます。
「程よく」がポイントで、音源に収められた量をそのまま鳴らしている印象です。
ドラムのキックは力強いのに輪郭がぼやけず、バスドラムの一打一打が空気を押し出すような。
表現が難しいですが、「生音」に近い低温描写力です。
この生音感は、低音だけではなく、すべての帯域で言えることですが…。
線径が太く情報量◎
付属のケーブルは、潤工社とfinalの共同開発によるePTFEシルバーコートOFC線材。
ひと目でわかるほど線径が太く、重厚感のある設計です。

その分、伝送ロスが少なく、音の厚みと情報量が圧倒的。
高域から低域まで音の粒立ちが均一で、楽器の定位がしっかりしているのもこのケーブルの恩恵です。
ちなみに、従来のA8000などのケーブル比較すると線径のちがいは歴然です。

finalの製品はケーブルとセットでデザインされている感じがするので、太い線経でもトータルで美しいですよね。
修理しやすい構造で長期的に安心
A10000の筐体は接着剤を使わず、ネジ止め構造によって精密に組み上げられています。

なので、万が一内部修理が必要になった場合でも
- 分解
- 交換
が容易で、長期間使い続けることが可能です。
交換用のダストフィルターも付属し、汚れたら自分で簡単に取り替えできます。
メンテナンス性が極めて高く、長年の使用を前提に設計されているのがわかります。
「買って終わり」ではなく「永く使えるイヤホン」という点で、A10000は所有する喜びをより深く味わえるモデルです。

final A10000のデメリット

final A10000
は素晴らしい音質と完成度を持ったイヤホンですが、実際に使用してみて感じたデメリットをまとめます。
とにかく高い
価格面で最も大きな壁となるのが、43万円という販売価格。
これは手軽に「ちょっと試してみよう」といえるレベルではありません。
もちろん、その価格に見合うだけの
- 設計
- 素材
- 音質
は備えていますが、それでも初めて高級イヤホンを買おうという人にとってはハードルが高すぎますね。
コストパフォーマンス重視の方にはおすすめしにくい一台ですが、それ以上の価値があるのもまた事実です。
やや鳴らしにくい
A10000は非常に高解像度で繊細なチューニングが施されている分、ポータブルDAPでは本来の力を発揮しにくいという側面があります。
ヘッドホンアンプを通さないと、
- そもそものパワー感
- 音の立体感
- 深み
などが物足りなく感じられました。
私が使用したのはWalkmanのNW-ZX2。

A8000だとボリューム位置5割程度ですが、A10000は6~7割以上で心地よい響きを得られたと感じます。
低音の量感重視の人には向かない
A10000の低音に
- 量感
- 押し出し感
- ドンシャリ系の迫力
を求めるリスナーにはやや物足りないかもしれません。
低域が主役となるジャンルを中心に聴く人にとっては、上品すぎると感じる可能性もあります。
あくまで「正確さ」や「透明感」を重視する音作りのため、音のインパクトや厚みを求める方には、不向きかなと感じますが、リアリティにおいてはこれ以上の機種を聴いたことがありません。

低音域を重視するなら、前作A8000なら十分な音圧を得られるはずです。

final A10000を鳴らし切るコツは?

final A10000
本来の音質を最大限に引き出すために、ぜひリスニング環境も整えてみてください。
A10000の性能をしっかり鳴らし切るために意識したいポイントを3つ紹介します。
ヘッドホンアンプに繋ぐ
先述したとおり、ポータブルDAP直挿しでも鳴らせないことはありません。
ですが、余裕を持って駆動させることでA1000本来の良さが際立ちます。

個人的おすすめはWoo AudioのWA8です。
4.4mmバランス接続対応ではありませんが、変換やリケーブルで接続可能。

優れたDAC+真空管搭載アンプとの相性は抜群で、音のスケール感や空間表現が格段に向上しました。
音源のクオリティを上げる
もう一つの重要なポイントが、使用する音源の品質です。
A10000は音の情報をありのままに再現するため、圧縮されたMP3などでは、録音の粗や劣化がそのまま耳に届きます。
理想は、
- 録音が良い音源
- スタジオ音源やライブ録音
- FLACやwavなどのハイレゾ音源
などとの相性も良く、楽器の余韻や空気感まで忠実に描写してくれます。
音源を選ぶことで、A10000の持つ「音の透明感」と「空間のリアルさ」がより際立ちますよ。
リケーブルを行う(非推奨)トータルの美しさ
A10000はMMCX端子を採用しており、物理的にはリケーブルが可能です。
しかし、finalは高精度な専用設計のため、リケーブルを推奨していません。
端子の挿抜が非常に固く、無理に交換を繰り返すことで破損のリスクがあるからです。
また、A10000が持つ「トータルで設計された美しさ」を崩してしまう可能性も。

これらを理解し、自己責任のもと、リケーブルを行ってみました。
付属の
- 補助プレート
- MMCX ASSIST
- 筐体保護テープ
- シリコンシート
を用いることでスムーズに交換可能です。
付属の補助プレートをイヤホンとMMCX端子の間に挿し込みます。


付属のMMCX ASSISTの凹みを上に向け、端子の隙間に挿します。


補助プレートと端子とにMMCX ASSISTが挿さっているか確認し、軽く力を入れると外れます。
リケーブルを付けるときは、付属のシリコンシートをMMCXに巻いておくとスムーズに取り付けられます。


final A10000はどんな人におすすめ?

final A10000
をおすすめできる方を3つの特徴に分けて紹介します。
究極の美音を求める人
- 音楽の本質
- 美しさ
- 繊細さ
を極めたい人にとって、A10000はまさに理想的。
誇張や脚色のない「無色透明な音」は、音源そのものの魅力を最大限に引き出し、録音の質が良い作品ほど真価を発揮します。
ピアノの減衰、弦楽器の響き、ボーカルのブレス、音の微細なディテールを味わいたい方にとっては、他のイヤホンでは味わえない領域に達しているといえます。
長期間サポートを求める人
A10000は、メンテナンス性の高さも魅力のひとつです。
筐体はネジ止め構造で接着剤を使わず、ダストフィルターは自分で交換可能。
加えて、finalは日本国内メーカーとしてサポート体制も信頼できるため、長期的な使用を前提としたイヤホンを探している人にぴったりです。
高額な製品だからこそ、万が一のトラブルにも対応できる安心感は欠かせません。
小まめに手入れをしながら長く愛用していきたいという価値観を持つ方は、ぜひ本機を選んでみてください。
末永く一つの機種を愛用したい人
イヤホン沼にハマると、次から次へと新しい機種が欲しくなりますよね。
ですがが、「これ一台でいい」と思わせてくれるのがA10000の凄さです。
ちょっと煽り気味ですが、この完成度は常軌を逸しています。
- 音質
- 装着感
- デザイン
- 耐久性
のすべてが高次元で完成され、満足度が非常に高いため、浮気心が自然と薄れます。
「本当に気に入った一台を長く使いたい」という方にとって、A10000はまさに“一生モノ”と呼べるイヤホン。
音楽との向き合い方を根本から変えてくれる、そんな体験を与えてくれるはずです。

final A10000レビューまとめ

final A10000
は、どの側面から見ても、極限まで洗練されたイヤホンです。
価格は非常に高額で、誰にでもおすすめできるモデルではありません。
しかし、音楽を「深く味わう」ことに喜びを感じる人にとって、A10000
は唯一無二のリスニング体験を提供してくれるはずです
- 一音一音の描写力
- 空間表現のリアリティ
- 極限まで浄化されたサウンド
それらを耳で感じた瞬間、ただただ好きな音楽に夢中になれる。
それがfinal A10000だと思います。
もしあなたが、究極の美音をイヤホンに求めているなら、A10000
は、その答えに最も近い場所にあるかもしれません。
災害の影響での生産が遅れています。
また、いつ生産終了になるかわからないので、気になる方は予約をおすすめします。
e☆イヤホンなら、39800ポイント(1pt = 1円で使える)を獲得できてお得です。





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